コミュニケーションの重要性

2018年11月30日 at 5:10 PM

<2018年11月号アステックペイント定期発行物ホットラインの一部抜粋>

組織マネージメントにおけるコミュニケーションの重要性は十分理解しているが、疎かにしてしまうことで大きな後悔をすることが度々ある。
最先端の仕組みやビジネスモデルを構築し、明確な業務上の役割分担があっても、その潤滑油となるコミュニケーションが不十分であれば、会社組織が破綻してしまうこともあるだろう。一方で、コミュニケーションが十分にとれていれば、表面化していない問題を早々に解決できたり、関わるメンバーのモチベーションが上がり想定した以上の成果が生み出せたりすることもある。

会社組織におけるコミュニケーションが難しい理由の一つは、立場による「時間軸」と「視界」の違いにあると、以前本を読んだ時に気づかされたことがある。
会社組織は「トップ(経営者)」「マネージャー(管理職)」「プレイヤー(社員)」の大きく3つの階層に分けることができ、その3階層を「時間軸」と「視界」に分けると、下記の表となる。

この3つの階層の立場の人々がそれぞれの役割を担うことで、会社組織は円滑に機能する。そして、どの立場が特に重要ということはなく、全ての立場の人々がそれぞれ成果を上げることで、組織の成長に繋がることになる。

しかしながら、“日々のコミュニケーション”という観点で考えた時には、トップが日頃考えている時間軸・視界と、プレイヤーが日々実践している時間軸・視界には全く接点がないため、コミュニケーションが全くとれないという事態も起こり得る。さらに踏み込んで言うと、時間軸・視界が異なると、おのずと使用する言語も異なってくるために、会話が全く通じないということもある。こうしたことは、多くのトップやプレイヤーが経験していることではないだろうか。このギャップを埋めるために、マネージャーはトップとプレイヤーの通訳係としての役割を担う必要があるだろう。

そして、それぞれが役割を全うする努力をする中で、必ず生まれる様々な課題を乗り越えるには、結局はコミュニケーションの量が重要になると思っている。人間は機械のようにはいかず、それぞれが人生設計や家族事情、感情を抱えて仕事をしていることを考えれば、人間の集まりである組織をマネージメントするために、コミュニケーションの量が重要となるのは明らかであろう。

私も分かっているつもりではあるが、いつも反省するテーマである。