ある社長とのWEB 飲み忘備録

2021年2月26日 at 11:34 AM

<2021年2月号アステックペイント定期発行物ホットラインの一部抜粋>

先日、バンコクから加盟店のある社長とWEB飲みを行なった。
最初は日常会話から始まったが、途中から多くの加盟店さんの共通の悩みとなる「人材マネージメント」についての会話が中心になってきた。様々なお話を伺っていると、「ワンマン社長」からの脱却を試み、社員に任せたり、マネージャーを配置したり、社長の考えとは明らかに違うことを行なっていてもあえて好きにさせてみたそうだ。しかしその結果、社員の言動に対して腫れ物に触るような対応になってきてしまったとのことだった。
実は、このような話は多くの会社で枚挙にいとまがなく、同じように悩んでいる加盟店の経営者は多いと思っている。

 

私は、そもそも「ワンマン社長」に対して否定的な考えになっていることに問題があると思っている。むしろ、今の時代はワンマン社長しか生き残っていけないと考える。それは零細・中小企業は当然のこと、大企業ですらワンマン社長の企業が業績を伸ばしている事実もある。

 

では、ワンマン社長として、強いリーダーシップを発揮するためには、何が必要なのかを考えてみた。最も重要なのは「会社と社員の信頼関係」が土台になければならないと思っている。例えば、就業規則に関わるようなことを疎かにしている、会社のルールを社長自らが破っている、社長が会社にあまりいなくて、どこで何をやっているかわからないなどは、社員と信頼関係を築くためには大きな障害になるだろう。まずは、社員が会社に対しての信用を損ねる要因を見つけ出し、改善していく必要があると思う。
その信頼関係の上で、会社のビジョンや方針を明確にし、働きやすい環境、モチベーションが上がる環境、成長できる場を提供することで、ワンマン社長の元で働くことに喜びを感じて、会社に対して貢献していける人材になっていくと思う。
しかしながら、最終決定は社長が決めて構わないけど、現場をしっかり把握せずに社員の意見もあまり聞かない、会議でも社長の独演会になってしまい社員の発言する場がないなどがあると、悪いタイプのワンマン社長になってしまい、結局、社員のやる気を削ぐ結果となってしまう。

 

社長も、会社も、社員もお互いまだまだ未熟で発展途上の関係であるとすれば、お互い必ず欠点もあり、信頼を失うような言動も行なっているはずである。しかし、まずは社長自らが変わる努力をすることで会社は変わっていき、会社が変わっていくことを実感すると社員も自ら変わっていくことになると思う。

 

社員との関係に問題があるとするならば、まずは社長自らが変わることでワンマン社長として強いリーダーシップを発揮できる環境が整ってくると思っている。