海外事業は設立時が肝心
少しずつ準備が整ってきている。
9月から営業展開するために、会社の設立を完了させ、そして人材を採用している最中である。
すでに私も含め5名の人材が確定している。後、来月中に3名採用して、8名でのスタートとなる。
事業を発展させるためには、良い人材の確保が重要であることは万国共通であろう。
そして、海外事業で何よりも重要なのが、資本構成、現地パートナーの有無、営業戦略等の企業構造を、会社設立時にどのように組み立てるかが何よりも未来の存続に大きく影響する。
会社設立時に作った企業構造は簡単に変更することはできない。
短期的な発展は、企業構造が多少歪んでいても何とかなるであろうが、未来での存続の危機や発展の妨げになることは既に沢山の事例がある。
このような内容については、約半年ほど時間をかけて、タイ国での法律や今までの日系企業の失敗事例などを研究してきた。
このような研究には、専門家との出会いはとても重要だ。
今回、アステックペイント(タイランド)の会社設立には「朝日ネットワーク(タイランド)」の小松さんに支援頂いている。日本で全国展開を行っている会計・税理所事務所グループがタイとインドネシアにも事務所を設置しており、今回縁あって出会うことが出来た。
ある農夫の一日
バンコクに移ってきて、早2週間近くが経つ。
ようやく身の回りのものの準備が整い、また生活環境もようやく慣れてきた感じがする。
日本にいた時との大きな違いにより、想像はしていたけど、やっぱりストレスに感じることがある。
それは、業務の進行についてである。
現在、日本では7つの事業部のそれぞれの会議参加して、
「あれ、どうなったの?・・・どうして?・・・
いつまで・・・オッケー、じゃー頼むよ!・・・
それ、おかしく無い?・・・
もう一度考え直しみて・・・いいね・・・
いいじゃん!」
いつまで・・・オッケー、じゃー頼むよ!・・・
それ、おかしく無い?・・・
もう一度考え直しみて・・・いいね・・・
いいじゃん!」
みたいな感じで、沢山の懸案がスピード感もってこなされていく。
しかし、タイでは私一人。
何かやろうと思っても、なかなか前に進まない。何かやっていると、あれも、それも、そして何も終わらずに一日が終わってしまっている。
そのような日々を過ごしている内に、「ある農夫の一日」という文章を思い出した。
この文章は、当社の新卒の研修テキストにも入れており、新卒に教える内容なのに、社長である私がその罠に陥りそうになって危機感を感じた。
ある農夫の一日
「ある農夫が、朝早く起きて畑を耕そうとした。
ところが、トラクターの燃料がきれていたので
近くまで買いに行ってきた。
近くまで買いに行ってきた。
途中で、ブタに餌をやっていないことを思い出して
納屋に餌をとりに行った。
納屋に餌をとりに行った。
すると、ジャガイモが発芽しているのを発見した。
これはいけないと思い、
ジャガイモの芽を取っているうちに、
ジャガイモの芽を取っているうちに、
暖炉の薪が無くなっていることを思い出して
薪小屋へ足を運んだ。
薪小屋へ足を運んだ。
薪をもって母屋へ向かっていると、
ニワトリの様子が変である。
ニワトリの様子が変である。
どうも病気にかかったらしい。
とりあえず応急処置をほどこして、
とりあえず応急処置をほどこして、
薪を持って母屋にたどりついた頃には、
日がトップリとくれていた。
日がトップリとくれていた。
農夫は、ヤレヤレ何とせわしい一日であった
と思いながら、
と思いながら、
いちばん大切な畑を耕すことができなかったことに
気がついたのは、床に入ってからであった。」
気がついたのは、床に入ってからであった。」
もう一度、気持ちを切り替えよう。
安倍首相の就任会見ではロケットスタートと表現していたが、私はタイの事業は「スロースタート」と決めているので、焦らず、ただ着実に一つ一つをこなして行こう。
社員のエネルギーをもらって、またタイで頑張ろう。
ついにバンコクへ移住
約半年間の準備を経て、ついに私自身がバンコクへ移住することとなった。
まずは、単身で移動し、来年には家族も迎え入れたいと思っている。
過去半年間の間で、今後のバンコクでの営業展開のイメージは出来ている。すぐにでも取り組まなければならない事が山積みであり、私が移住してきた以上は早急に成果を挙げたいと思っている。
ただ、営業展開のイメージは出来上がっていても、実際に動くための人・物、そして環境が揃っていない。はやる気持ちを抑えて、まずは環境作りをしっかり行っていこうと思う。
長期スパンの観点から、今の私に必要なことを整理した上で、今後2ヶ月は以下の3つのことを徹底的に行おうと思っている。
1.タイ語
タイでのビジネス言語は英語なので、今のまま営業展開に突っ走ってしまうと英語だけの日常となり、タイ語を勉強する機会を失うであろう。本格的な営業展開が始まる前に集中してタイ語の勉強をしようと思う。
2.ゴルフ
私が30歳で独立した時に、ゴルフはビジネスの邪魔になるからやらないと決意した。創業時から13年間、数百回以上のゴルフのお誘いを断り続けてきた経緯がある。しかし、タイでのビジネスにはゴルフは不可欠である。それは日本人およびタイ人とのビジネスにおいても同じである。これから短期で徹底的に練習しようと思う。
3.日本人コミュニティへの参加
まずは、日本人コミュニティに可能な限り顔を出し、人間関係を構築していきたい。ビジネスありきではなく、人間関係の構築を通じて、バンコクで営業展開する具体的な方向性を見いだしたい。
今までいつくかの会社を立ち上げて、成長させてきた経験の中で、スタート時に焦っても何も成果が出ないことは解っている。
今回は我慢してでもスロースタートでじっくり取り組み、長期スパンの観点から今やるべき事を一生懸命やっていこうと思う。
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