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社会の変化に対応し続ける、技術開発力の重要性

2014年12月24日 at 1:05 AM

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画像出典:https://www.fastretailing.com/eng/group/news/1105101700.html

< アステックペイント定期発行物ホットラインの一部抜粋>

12月に日系企業を訪問すると、年末年始の日本への帰国のことが当然話題になる。そして会話の中で、冬用のジャケットでありながら、小さな袋に収まるユニクロの「ウルトラライトダウン」の話が度々出てくる。タイのような常夏の国から冬の日本へ帰るときの服装は、誰もが悩むことになる。タイから帰国する際に、半袖姿で分厚いジャケットを持ち歩くのはとても邪魔で、鞄に入る程の大きさの「ウルトラライトダウン」はかなり重宝される。私も早速、バンコク市内のデパートで購入した。これで、冬の時期に帰国しても空港で寒さに震え上がることもなくなることを考えると、気持ちが少し楽になった。

バンコクのユニクロに訪れて、とても驚いたことがある。

もの凄く広い敷地面積で営業しており、キャッシャーは大行列であった。さらに値段はタイにも関わらずとても高く、おそらく日本よりも高いであろう。今やバンコクのあらゆるデパートやショッピングモールにユニクロは必ず出店している。ユニクロのように新しい技術を生み出し、そして強い商品を開発し続け、圧倒的な商品差別化を行なうことの大切さを改めて感じた。私はユニクロに対して単なる安売り店というイメージしかなかったが、商品力で全体の販売価格を上げながら、さらに世界でも通用する商品力を有している。

企業とは社会変化対応業とも言われるが、ユニクロは本当に社会の変化に対応し続けて今に至っている素晴らしい企業であろうと実感した。我々、塗料・塗装業界においても、革新的な技術開発には努力をし続けなければならない。衣料業界で服のデザイン以外の革新技術を開発することなど、他社には発想すらなかったかもしれない。塗料・塗装業界においても、あらゆる側面から革新的な技術開発の努力をすべきだと気付かされた。

ゼンショー、ワタミの衝撃

2014年11月26日 at 12:36 AM

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ゼンショーの15年3月期通期連結業績の最終損益は75億円の赤字となり、年間配当は1997年の上場以来、初の無配となった。すき家の全国1981店のうち、 59%にあたる1167店の深夜営業を当面休止していた。

ワタミは売上が前年同時期を3.7%下回ったことから、営業損益が10億円余りの赤字となり株式を上場した平成10年度以降で初めて営業赤字に転落した。また人手不足などの影響で、今年国内の64店舗を閉鎖した。

2つの企業の共通点は、
●ブラック企業という悪評が広まり人手不足
●原材料費および人件費の高騰で利益を圧迫
●安値競争から抜け出すことができず、客離れを起こしている
ということであろう。この内容は、他人事ではなく、建設業と全く同じ構造であり、我々の業界もいずれ同じ道を歩むことであろう。

おそらく根本的な原因は、「デフレからインフレ」の転換期において、デフレ型企業が淘汰されはじめていることにあるのだと思う。インフレへの転換期には、原材料費および人件費が上がりはじめてくる。この社会変化の中で、販売価格を上げられない企業は、人件費を上げることができずに人手不足となり、そして利益は圧迫し、何の手立ても打てないまま淘汰の道を歩むことになる。

すなわち「デフレからインフレへの転換期」における勝ち組と負け組の差は、「自社の販売価格を上げられるかどうか?」に尽きると思う。市場ニーズにマッチしており、価格分だけの付加価値を提供できれば顧客が去ることはない。実際に最近多くの優良企業では価格を上げてきているが、売上および利益を益々上げている。インフレ時代での勝ち組の証拠といえよう。

インフレ時代においては自社の販売価格を上げ、適正な給与を払えなければ、いずれ淘汰の道を歩むことになる。自社サービスの付加価値を上げる努力をし続ける企業が我々の業界での勝ち組となるはずだ。