History-15 | 業界イメージに翻弄される塗装店 |
History-16 | 加盟店支援の限界 |
History-17 | プロタイムズ・ジャパンの設立 |
History-18 | プロタイムズ・ジャパン加盟店の開拓 |
History-19 | 日本フランチャイズチェーン協会加入へ |
History-20 | プロタイムズ・ジャパンの未来像 |
アステックペイントジャパンは、販売先を、塗料販売店ではなく、塗装店へとシフトしたことで、消費者に近い環境下にありました。
良い意見も、そうでない意見も、たくさん耳にするなか、最多の声は「どの業者になら安心して工事を依頼できるかわからない」というもの。
それは、心ない業者があとをたたない、という塗装業界の悲しい現実からくる、消費者の不安な気持ちそのものでした。
そんな状況のなか、アステックペイントジャパンは、3世代で100年住める家を実現したい、という想いを込め“100年ペイント”というコンセプトを打ち立てます。
そして、日本全国の塗装店に、「消費者の家を長く守る、価値のある塗装を一緒に広めていきましょう」と声をかけ続けたのです。
そんなアステックペイントジャパンの想いに賛同する塗装店は増え続け、2007年には、加盟店数100店舗を突破。
すべての加盟店に対し、 “塗料による家の長寿命化”の価値を丁寧に伝えました。
また、元請化を実現するための営業支援も継続的に実施。
しかし、うまくいく加盟店と、そうでない加盟店とが大きく二分するように。
「塗装店が自分たちだけで、できることには限りがある。さらに深いところからの支援が必要なのではないか」。
代表の菅原は、もっと加盟店の力になりたいと考えます。
そして塗料の売り手という立場をこえ一番の課題であった、施工品質のフェーズへと徐々に足を踏み入れていくのです。
“ASTEC PAINTS塗料を使って、すべての塗装店が一定のレベル以上の施工を手がけるにはどうすればいいのか”
施工品質の底上げを目指し、ASTEC PAINTSならではの特徴や、施工時に気をつけるべきことを、細やかに指導しました。
さらに1店舗の塗装店だけでは対処の難しい、業界の風評被害を打破するためにも、塗装店同士がタッグを組むことで、パワーのあるブランディングができないかと考えはじめます。
しかし、塗料の売り手として、できることには限界がきていました。
「さらに踏み込んだ提案をするためには、なにか新しい組織体制をつくる必要がある」
消費者にも、塗装会社にとっても最も利益になることを考えた代表の菅原は、塗装店をフランチャイズ化することに思い至ります。
そして、そんな想いに共感したアステックペイント加盟店9店が集まり、“パイロット店”としてフランチャイズ組織のスタートを切ることに。
「ほんとうに価値のある塗装サービスとは何か」
「お客さんが安心できるブランドをつくりたい」
「口下手な職人がお客様と上手くコミュニケーションをとる方法は」
――組織として目指すべき方向性やサービス内容、価格帯に至るまで、あらゆることをパイロット店の経営者と徹底的に見直し。
そしてその内容をもとに、本部で体系化。
そうして少しずつ、フランチャイズ事業の礎ができていきました。
そして2009年、ついにプロタイムズ・ジャパン設立へと漕ぎ着けたのです。
パイロット店に加え、新たにアステックペイントジャパンの加盟店が加わり、プロタイムズ・ジャパン加盟店は17店舗に。
そして、2010年には広く一般に向けての募集もスタートします。さらに多くのプロタイムズ加盟店を募ろうと、日本全国をまわり、呼びかけました。
しかし、これまでのように、アステックペイントジャパンの加盟店へ声をかけるのとは異なり、まったく関係性が築けていない企業へのアプローチ。
また、塗装業界では“フランチャイズ”というスタイルが珍しいこともあり、怪しいビジネスなのではないか、と誤解を受けることも少なくありませんでした。
――ビジョンはあるけれど、実績がない。想いを、熱意を、わかってもらうよりほかにない。
代表の菅原はプロタイムズ・ジャパンにかける想いを語りました。
「みんなで力を合わせて、消費者が安心して依頼できる、塗装店の全国ネットワークをつくりましょう」。
そんな動きが少しずつ実を結び、1店舗、1店舗とプロタイムズ加盟店は確実に増えていきました。
その多くが、「品質の高い塗装をしたい」と思いながら、元請化するほどの営業ノウハウもなく、想い悩んでいた下請けの業者でした。
そして2011年、プロタイムズ加盟店は50店舗を突破することになるのです。
プロタイムズ・ジャパンの創業から約4年、2013年に、晴れて日本フランチャイズチェーン協会への加入が認められました。
“悪質業者が後をたたない”という悪しき業界イメージに一石を投じるべく、目指してきた加入。
この事実は、プロタイムズ・ジャパンの企業姿勢を示すうえでも、いまも、とても大きな意味を持っています。
そして2014年。
プロタイムズ・ジャパンは、フランチャイズ組織として、一つの節目を迎えました。
ついにプロタイムズ加盟店は、100店舗の大台へ乗ったのです。
スクラップ&ビルドが当たり前とされていた時代。
建設業界では、大手ハウスメーカーが大きくシェアを伸ばし、その陰で小さな建設会社はどんどん淘汰されていきました。
いま、同じ状況に、塗装リフォーム業界は立たされています。
2006年に制定された「住生活基本法」により、住宅政策の中心は、新築から中古へと大きくシフトしつつあります。
中古住宅が増えることで、塗装リフォームの需要もますます高まってくることでしょう。
この市場拡大を狙って、力のある企業が、今後さらにシェアを伸ばしにかかってくることは間違いありません。
そんな状況のなか、いまのプロタイムズ・ジャパンが生き残れるかどうか。
プロタイムズ加盟店とともに成長し続けられるかどうか。
いま、まさにその真価が問われているといっても過言ではありません。
代表の菅原は、こう公言しています。
「プロタイムズ加盟店の総売上1000億を達成し、必ずトップシェアを獲ってみせます」。
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