住宅塗装はサービス業

2015年7月29日 at 2:55 PM

<アステックペイント定期発行物ホットラインの一部抜粋>

以前から、“リフォーム業はサービス業”と言われ続けてきた。
住宅塗装もリフォーム業の一つであるならば、
当然「住宅塗装はサービス業」であると再認識する必要がある。
しかし現実は、まだまだ住宅塗装を塗装工事業の延長として考え、
行動している会社が多いように思う。
住宅塗装における工事業とサービス業の違いを考えてみたい。
塗装工事業における職人の役割では、スキルを向上させ、
仕事のスピードを上げることが重要視されると思う。
その中で社長や番頭の意向を汲み、工期を早めたり、
原価削減の手助けができれば、高い評価がもらえるであろう。
礼儀や挨拶はできた方が良いが、評価の対象とはならない。
一方で、サービス業における職人の役割は全く変わってくる。
あまりにも施工スピードが早すぎると、お客様は不安になる。
職人として匠の技術を披露しても、お客様から評価されることはないし、
当然単価にも影響しない。
綺麗な仕上りにこだわるよりも、しっかりと挨拶をすることや、
連絡・相談ができる職人の方が遙かに評価される。
ビジネスとは、顧客満足の上に成り立つ。
そう考えると、顧客満足を追求するために、
住宅塗装をサービス業として捉えるべきではないだろうか。
しかし多くの会社は工事業の思考で仕事をしている。
それはつまり、顧客満足ではなく、自己満足で仕事をしていることと同じである。
単価400円のファーストフードでも、
当たり前に統一ユニフォームを着ているのがサービス業である。
お客様は統一ユニフォームに安心し、清潔感を感じることであろう。
しかし、受注単価が150万円もするうえ、
お客様の敷地内に2週間近く入り、日々接することになる住宅塗装では、
バラバラの服装で、清潔感も全く無い状態が常識となっている。
それは、工事業としての思考だからなのであろう。

今後、住宅塗装も含まれる住宅リフォーム市場が、厳しい時代になることは間違いない。
多くの異業種や大手企業も参入してきている。
顧客満足に応えられない企業が生き残ることは有り得ない。
住宅塗装がサービス業であることの再認識はすべきであろう。