会社の魅力化について

2020年10月30日 at 2:55 PM

<2020年10月号アステックペイント定期発行物ホットラインの一部抜粋>

求人採用および既存社員の定着化のために、「会社の魅力化」はとても重要な取り組みとなる。会社の魅力を向上させ続けられるのであれば、結果として会社は成長し続けることになるだろう。
会社の魅力化に取り組む際は、社員の「モチベーションを下げる要因」と「モチベーションを上げる要因」の2つに分け、それぞれの優先順位を明確にして取り組むことが大切だと思っている。

■ モチベーションを下げる要因
社長の言っていることがコロコロ変わる、方針が見えない、社内で喫煙が許されている、上司が無能、適正に評価されない、特定の社員が依怙贔屓(えこひいき)される、自分の未来が見えない など

■ モチベーションを上げる要因
給与が上がる、福利厚生が充実している、褒め上手、美味しいごはん処に行く、社員旅行がハワイ、風通しの良い組織、組織文化がしっかりしている など

「モチベーションを上げる要因」は多少放置してでも、まずは「モチベーションを下げる要因」に取り組むことが有効だと考える。理由は、モチベーションをいくら上げてもモチベーションを下げる要因が存在しているだけで、上がったモチベーションはすぐに下がり、上げる努力の意味が無くなるためである。

モチベーションを下げる要因を把握するためには、社員に聞くしか無い。社長が今まで知ってか知らずかして放置されてきたモチベーションを下げる要因は、社長にとって耳が痛い話ばかりだろう。しかし、社員からしっかり要因を聞き出し把握し受け入れ、1つずつ改善していくしか改善方法はないと思う。
想像以上に出てくるだろうモチベーションを下げる要因の改善は、時間をかけて少しずつで全く構わないと思う。社長が努力しながら自らを変革させ会社が変わっていく、そのプロセスを実感できるだけでも確実に社員の不満は減っていくはずである。社員は決して社長や会社に完璧を求めていないし、お互い身の丈にあった出会いであるはずなので、社長と社員双方が努力して成長していくという思考に変わっていくだろう。

「モチベーションを下げる要因」に取り組むことで会社の雰囲気は徐々に変わっていき、その中で少しずつ「モチベーションを上げる要因」に取り組むことで、多くの社員のモチベーションは高い状態で維持されていくことになり、このような取り組みを継続することで魅力的な会社に変化していくと思う。

「会社の魅力化」の第一歩は、放置してきた社長にとって耳が痛いことをしっかり受け入れ、社長自らが変わることで、会社が変化していくことだと考える。簡単なようで、なかなかできない大変難しい取り組みだと思うが、避けてはならない道だと思っている。